かわら版

かわら版 号外「総理大臣等の給与アップ反対討論」

立憲民主党・無所属の本庄知史です。私は、会派を代表して、ただいま議題となりました国家公務員一般職の給与法改正案に賛成、特別職の給与法改正案については、我が党会派提出の修正案に賛成、政府原案に反対の立場から討論いたします。

■一般職の給与アップは賛成

一般職の給与法改正案は、8月に出された人事院勧告に基づくものであり、民間給与との格差を解消し、初任給をはじめ若年層に重点を置いた月給・ボーナスの引き上げ、在宅勤務手当の新設、フレックスタイム制の更なる柔軟化などを主な内容とするものです。

物価高、賃上げの流れ、働き方改革、公務の人材確保等に資するものであり、賛成です。

■恥ずかしい法案

特別職の給与法改正案については、政府原案は、総理大臣や国務大臣はじめ政務三役の月給・ボーナスの引き上げを含むものであり、総理大臣は46万円、国務大臣は32万円の給与アップとなります。また、仕組み上これに連動して、国会議員のボーナスも18万円アップします。

物価高、これに追い付かない賃上げで、国民生活は厳しさを増しています。政府の経済対策が、低所得世帯に7万円の給付、それ以外の方々には来年6月以降、4万円の減税という中で、政治家が真っ先に、しかも、一般の国民への給付や減税を大幅に上回る給与アップというのは、岸田政権の政治姿勢そのものであり、反対です。

このような「恥ずかしい法案」を政府、そして与党も了承し、国会に提出してきたことに、私は強い違和感を覚えます。

■返納するなら据え置くべき

今回の給与アップ法案に国民の怒りは収まらず、政府は慌てて、原案どおり月給・ボーナスを引き上げた上で、総理大臣や国務大臣は引き上げ分全額を国庫に返納すると表明しました。

しかし、そうであれば、初めから据え置けばよい話です。また、国会議員は公職選挙法上、ボーナスを国庫に返納できません。いつもながらの場当たりの、取り繕っただけの対応は、国民に見透かされています。

■立憲の修正案に与党も賛同を

立憲民主党会派提出の修正案は、総理大臣や国務大臣はじめ政務三役の月給・ボーナスを引き上げず、これを据え置くとともに、連動して引き上げとなる国会議員のボーナスも据え置くものです。

過去には平成10年、小渕政権において、当時の厳しい経済状況を理由に、政府案を議員修正し、総理大臣や国務大臣、国会議員の月給・ボーナスを据え置いた前例もあります。

国民の理解と信頼を得ながら、現下の厳しく困難な状況を乗り越えていく。そのためにも、我が党会派が提出した修正案に、与党含め各党各会派のご賛同を賜りますようお願い申し上げ、私の討論を終わります。ありがとうございました。
(2023年11月10日衆議院内閣委員会)

▼衆議院TV(11/10内閣委員会)
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