2/13 予算委員会(一般)
質問要旨
1 『安倍晋三 回顧録』(特に外交関係)について
2 日・フィリピン首脳会談について
3 保険証廃止について
【要求大臣】官房長官、外務大臣、デジタル大臣、厚生労働大臣
【パ ネ ル】あり
【配付資料】あり
議事録
○本庄委員 立憲民主党の本庄知史です。どうぞよろしくお願いをいたします。
私も、まず、安倍元総理の回顧録について質問をさせていただきたいというふうに思っています。
私も一晩かけて読ませていただきました。かなり読み応えのある本だったと思います。この本自体は安倍元総理個人の著書ですけれども、今の、あるいはこれまでの政府の方針や説明と矛盾をする点がいろいろと散見されます。そういう観点から、特に外交関係を中心に何点か質問してまいりたいというふうに思います。
その前に、まず、守秘義務との関係について少し確認をさせていただきたいと思います。
官房長官、この回顧録は、かなり具体的、詳細に、首脳会談や国際会議でのやり取りについて書かれています。大臣規範には、「秘密を守る義務」という項目がありまして、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない、国務大臣等の職を辞した後も同様とする、このように規定をされておりますが、この回顧録が安倍元総理の守秘義務違反に当たらないということをまず確認させてください。
○松野国務大臣 お答えをさせていただきます。
お尋ねの安倍元総理の書籍に関わる対応を含め、個々の行為が大臣等規範の趣旨に反するかどうかは、各大臣等が、具体の事案に即し、その趣旨を踏まえ、自らにおいて適切に判断すべきものであります。
以上でございます。
○本庄委員 では、ちょっと違う角度から守秘義務についてお伺いします。
配付資料の一番下、インタビュアーによる謝辞という項目があります。ここに、北村滋前国家安全保障局長、第一次内閣から蓄積してきた資料の提供を始め、インタビューの全てを支えてくれました、それがなければ、このような形で歴史的かつ実証的な回顧録が世に出ることは不可能だったと。
これは、インタビュアーの読売新聞の橋本五郎さんと尾山さんがこのように謝辞の中で書いているんですけれども、そこで、官房長官、そして外務大臣にも確認をしたいと思うんですが、この回顧録の出版に当たりまして、外務省やあるいは国家安全保障局が安倍元総理や北村前局長の退任後に保秘のかかった外交記録などを提供したり、あるいは、安倍元総理や北村前局長が官邸や安保局から機密文書を持ち出したりということはなかったということでよろしいでしょうか。確認をお願いします。
○根本委員長 内閣官房内閣審議官室田幸靖君、ちょっと事実関係を説明してください。
○室田政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの書籍に対しまして、北村氏が監修という形で関与をされているということを承知しておりますけれども、北村氏がどのような形で外交、安全保障に関しましてこの書籍の監修ということで関わったのかにつきまして、私ども、全く承知をしておりません。
また、当方、現時点で確認した限りにおきましては、私ども、退任後に北村氏に対して秘密情報の提供等は行っていないということでございます。
○根本委員長 外務省大臣官房長志水史雄君、関連ですね。
○志水政府参考人 お答え申し上げます。
北村前国家安全保障局長の退任後に、同局長に対して外務省から秘密情報を提供したとの事実は確認されておりません。
○本庄委員 先ほど、お一人目の答弁、承知していないという趣旨のことがあったんですが、謝辞の中に資料の提供と書いてあるんですよ。
北村前局長がこの本の出版に当たって聞き手の皆さんにどういう資料を提供したのか、きちっと確認すべきじゃないですか。官房長官、いかがでしょうか。
○松野国務大臣 お答えをさせていただきます。
現時点で、北村前局長等に対しヒアリング等を行わなければならないような法令違反の疑いは生じていないものと認識をしております。
○本庄委員 では、官房長官、お伺いします。
では、この本に書かれていることは守秘義務に反するものはない、そういう理解でよろしいですね。今の御答弁だとそう解さざるを得ないんですが、いかがでしょうか。
○松野国務大臣 お答えをさせていただきます。
まず、私自身が、先生が今提示をされました書籍に関して、全てを読んでおりませんので、その中の内容に関して政府の立場としてコメントすることは差し控えたいと思います。
○本庄委員 御本人はお忙しいと思いますので、私も一晩、徹夜で読みましたが、官房長官はお忙しいと思いますので、事務方でも結構ですから、内容を精査して、守秘義務違反に当たるものがないのかどうか、北村元局長に守秘義務違反の資料提供などがなかったかどうか、きちっと確認して、そして御報告いただきたいんですが、いかがでしょうか。
○松野国務大臣 お答えをさせていただきます。
先ほどお答えをさせていただきましたけれども、大臣等規範において、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならないとの規定に当たるかどうかについては、大臣等が自ら適切に判断すべきものとされております。
あわせて、北村前局長等に対しては、先ほど政府参考人からお話があったとおりでございます。
○本庄委員 北村さんは、大臣規範ではなくて、国家公務員法ですね。
きちっと局長本人から事情聴取したんですか。答弁してください。
○室田政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど申しましたとおり、北村氏がこの本の監修に関わりましてどのような形で関与したのか、具体的なところは、私ども、承知をしておりません。
したがって、現時点におきまして、北村氏による法令違反の行為等の疑いというようなものが確認をされているという状況にございません。そのような事態におきまして、民間におられる方に対して事情聴取をするという段階にはないというふうに考えております。
○本庄委員 承知していないのに確認できないというのは、よく分からない答弁です。
辞めても、守秘義務は残ります。きちっと本の中身を精査した上で、この謝辞に書かれている資料の提供に問題がなかったかどうか、政府としてきちっと調査、確認した上で、予算委員会に御報告をいただきたいと思いますので、委員長、よろしくお願いいたします。
○根本委員長 理事会で協議します。
○本庄委員 それでは、本題に入っていきたいと思います。
まず、日ロ関係、北方領土に関してですが、配付資料の一、このパネルにも書かせていただきました。
回顧録百八十三ページなんですけれども、北方四島、四島一括返還を主張することは、永久に北方領土が戻ってこなくてもいいということと同義だなど、安倍元総理は、日本の北方領土交渉の基本方針が四島一括返還だ、そして、それでは交渉が進まないので、歯舞、色丹二島を明示した日ソ共同宣言を基礎にして交渉することにした、こういう趣旨のことが繰り返されていますね。
ただ、私、これはちょっと事実と違うんじゃないかというふうに思います。
配付資料の二を御覧いただきたいと思います。外務省のホームページからの抜粋ですが、北方領土、北方四島の帰属に関する問題を解決して平和条約を早期に締結するという一貫した方針を堅持している、帰属の問題を解決するということが一つですね、そして、その上で、我が国への帰属が確認されるのであれば、実際の返還の時期、態様については柔軟に対応する、これは今外務省のホームページに書かれています。四島一括返還ということは、どこにも書かれておりません。
そして、これまでの政府の答弁や説明を、私の知る限り、四島一括という方針ではなかったというふうに認識をしています。私は、安倍元総理が本の中で繰り返している四島一括という方針は、政府の方針ではないし、事実と反しているというふうに思いますが、外務大臣、いかがでしょうか。
○林国務大臣 今委員がおっしゃいました、回顧録で故安倍総理が述べたとされている過去の交渉の経緯に関する事柄につきまして、政府としてコメントすることは差し控えますが、いずれにしても、北方領土は、我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土であります。政府としてこの立場に変わりはなく、平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるというのが我が国の一貫した立場でございます。
○本庄委員 外務大臣、ちょっとおかしなことをおっしゃると思うんですけれども、今るるやり取りをした結果、守秘義務違反に当たる情報漏えい等はない、こういう話ですね。ということは、この本の中で安倍元総理がしゃべっていること、おっしゃっていることというのは、これを前提に答弁していただかないと話が進まないんじゃないですか。
安倍元総理が御自身の言葉で、四島一括返還、こういうふうに述べておられるんですね。これは外務省の方針とは違いますねという事実を確認しているんですが、いかがですか。
○林国務大臣 先ほども申し上げましたが、回顧録で故安倍総理が述べたとされている過去の交渉の経緯に関する事柄については、政府としてはコメントすることは差し控えたいと考えております。
○本庄委員 私が聞いているのは、外務省、日本政府の北方領土の交渉の基本方針が四島一括返還なんですか、このことを聞いています。日本政府の方針をお答えください。
○林国務大臣 先ほど後段で申し上げましたとおり、北方領土は、我が国が主権を有する島々でありまして、我が国固有の領土でございます。政府としてこの立場に変わりはなく、平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるというのが我が国の一貫した立場でございます。
○本庄委員 では、確認しますけれども、返還の時期、態様については柔軟に対応する、これは日本政府の方針で間違いありませんか。
○池上政府参考人 お答え申し上げます。
旧ソ連時代、我が国は北方四島の一括返還を実現して平和条約を締結するとの方針で交渉をしてまいりましたが、ロシアが一九九一年後半以降提示してきた姿勢を踏まえまして、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、我が国として、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応する考えを取ったという経緯がございます。
いずれにせよ、先ほど大臣からも答弁申し上げましたとおり、北方領土は、我が国が主権を有する島々でありまして、我が国固有の領土であります。政府としてこの立場に変わりはなく、平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題であるというのが我が国の一貫とした立場でございます。
○本庄委員 さすが事務方はしっかりとした答弁をされますね。そのとおりです。ソ連崩壊までは四島一括ということを基本としてやってまいりましたが、それ以降は、時期や態様を柔軟に対応するということで、一括だという方針ではなかったということですね。
したがって、安倍元総理がこの本の中で述べておられる、日本の方針が四島一括だから前に進まない、だから二島から話を始めるんだということは、間違った事実に基づいたインタビュー若しくは当時の外交政策だったというふうに言わざるを得ないわけです。
一九五六年、日ソ共同宣言において歯舞、色丹二島が明記をされ、その後、四島が領土問題の対象だということに外交努力の積み重ねで到達したわけですね。それをまた一九五六年に戻してしまったわけですね。これは、安倍外交、いろいろな評価、検証がありますけれども、私は、この日ロ関係、北方領土交渉、本当に深刻な影響を後世の日本外交に残してしまったというふうに考えています。
こういった点は、この回顧録も含めて、しっかりと政治レベル、そして歴史家においても検証していただきたいし、仮に事実に反する前提に立って外交政策が進められていたとすれば、そのこと自体もしっかりとした検証が必要だというふうに私は思います。
関連で、次の方に進みます。
回顧録三百三十一ページ、安倍元総理は、さらにこうおっしゃっている。
二〇一八年十二月、ブエノスアイレス会談は、翌年六月に大阪で開かれるG20首脳会議での二島返還の合意を目指す、こういう考えで一致した、日ロが最も近づいたときだった、本当に二島返還の合意に向けたチャンスだった、このように回顧録の中に書かれています。
さて、では、当時の会談の記録がどうだったかということです。
配付資料三、先般のシンガポールでの、一九五六年共同宣言を基礎として平和条約交渉を加速させるとの合意を踏まえ、ここからですね、日ロ双方は、河野外務大臣及びラブロフ外務大臣を交渉責任者とし、その下で森外務審議官及びモルグロフ外務次官を交渉担当者とすることで一致、更に交渉を加速させることを確認ということなんですね。
これは、どこにも、次の大阪G20サミットで合意を目指すということが出てきません。このとき一致したとされるのは、河野大臣とラブロフ大臣が交渉責任者であること、そして森外務審議官とモルグロフ外務次官が交渉担当者、これで一致した、こういう発表、説明でありました。
そこで、外務大臣にお伺いしますが、これは当時の公表資料に記述がありませんけれども、大阪で合意をすることで一致をしたということ、これは意図的に説明をしなかったんでしょうか、それとも、そういう事実がなかったということなんでしょうか。いずれでしょうか、お答えください。
○林国務大臣 回顧録で故安倍総理が述べたとされている過去の交渉の経緯に関する事柄については、政府としてコメントすることは差し控えたいと思いますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げたように、北方領土、これは我が国が主権を有する島々でございまして、我が国固有の領土であります。政府としてこの立場に変わりはなく、平和条約交渉の対象、これは四島の帰属の問題であるというのが我が国の一貫した立場でございます。
○本庄委員 外務大臣、もう一度お伺いしますが、このブエノスアイレス会談において、翌年の大阪で開かれるG20サミットで二島返還合意を目指すということで日ロ双方が一致をしたという事実はあったんですか、なかったんですか。安倍元総理の回顧録の記述にかかわらず、この事実についてお答えください。
○林国務大臣 回顧録については、先ほど申し上げたとおりでございます。
個々の会談等について、従来申し上げていること以外の、それ以外のことを申し上げるのは、外交に関することでございますので、差し控えさせていただきたいと思います。
○本庄委員 現職の外務大臣が、国会で、あるいは国民に説明ができないということであれば、それは事実としてなかったのか、若しくは秘密なのか、どっちかじゃないんですか。いずれにしても、この安倍元総理の回顧録の中における発言は問題ありだ、こういうふうに受け止めざるを得ませんが、外務大臣、それでよろしいんですか。
○林国務大臣 繰り返しになって恐縮でございますが、回顧録で故安倍総理が述べたとされている過去の交渉の経緯に関する事柄につきまして、政府としてコメントすることは差し控えます。
○本庄委員 ここは国会ですから、しっかりと中身のあるものを用意してしゃべっていただきたいと思います。
河野大臣、今は担当ではありませんが、この当時、外務大臣でいらっしゃったんじゃないかと思うんですが、安倍元総理が回顧録の中で述べている、G20大阪サミットで日ロが返還の合意を目指す、こういう話でブエノスアイレスで一致した、これは事実ですか。
○河野国務大臣 所管外でございます。
○本庄委員 当時の外務大臣として事実関係を確認しております。
○河野国務大臣 所管外でございます。(発言する者あり)
○根本委員長 じゃ、国務大臣河野太郎君、もう一度答えてください。
○河野国務大臣 現在、所管外でございます。
○本庄委員 事実じゃないことを元総理がおっしゃっていた、あるいは、言ってはいけないことを元総理がおっしゃっている、こういうことになってしまいますが、よろしいですか、河野さん、河野大臣。
○河野国務大臣 所管外でございます。
○本庄委員 今私がるる質問した事実関係について、政府として統一見解をしっかり出していただきたいと思います、事実関係について。
委員長、よろしくお願いいたします。
○根本委員長 理事会で協議します。
○本庄委員 それでは、歴史認識問題に移りたいというふうに思いますが、回顧録からの抜粋で、百六十一ページなんですけれども、安倍元総理が戦後七十年談話について、まず村山談話の誤りを正すことだ、このようにおっしゃっているんですね。
そこで、官房長官、お伺いしますが、村山談話は、閣議決定をされ、岸田内閣含め歴代内閣が引き継いでいる総理談話だというふうに思いますが、岸田内閣も安倍元総理同様に、村山談話は誤りだった、こういう認識をお持ちになっているんでしょうか。
○松野国務大臣 お答えをさせていただきます。
まず、御指摘の回顧録において故安倍元総理が述べたとされている事柄につきまして、政府としてコメントすることは差し控えたいと思います。
その上で申し上げれば、戦前から戦後にわたる歴史認識につきましては、戦後七十周年の内閣総理大臣談話で発表しているとおりであり、政府としてその立場に変わりはありません。
○本庄委員 村山談話は誤りではない、これでよろしいですか。御答弁をお願いします。
○松野国務大臣 繰り返しになりますが、御指摘の回顧録において故安倍元総理が述べたとされている事柄について、政府としてコメントすることは差し控えたいと思いますが、その上で申し上げれば、岸田政権としても、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでおり、今後も引き継いでいく考えであります。
○本庄委員 全体の中に村山談話が入ってはいると思いますが、どこが入って、どこが入っていないのか、判然といたしません。今の答弁はここ十年ずっと続いている答弁ですけれども、しっかりとした中身のある答弁、是非、官房長官、お願いしたいと思います。
時間もありません、関連で、回顧録二百六十九ページ、河野大臣、これは外務大臣当時の記述ですが、安倍元総理はこのようにおっしゃっています。
彼が外相に就任して最初の記者会見をする前に、私は彼を執務室に呼んで、お父さんと全く違う立場でやってくれ、河野談話のコの字も言うなよと言ったのです、戦後七十年談話にのっとって対応していくと言ってくれ、彼は見事にその方針でやりました、原発ゼロも封印した。
こういうことなんですが、河野大臣、これは、所管というよりも、事実として本当なのかどうなのか、お答えいただきたいんですが、いかがでしょうか。
○河野国務大臣 外交方針は所管外でございます。
○本庄委員 外交方針ではなくて、外務大臣時代に河野大臣が安倍元総理に、河野談話のコの字も言うな、こういうふうに言われたのかどうかという事実関係を伺っております。お答えください。
○河野国務大臣 外交方針は所管外でございます。(発言する者あり)
○根本委員長 国務大臣河野太郎君。
○河野国務大臣 外交方針は所管外でございます。
○本庄委員 配付資料の四、当時の、就任時の河野外務大臣記者会見、記者二人から、河野談話についてどう考えているかを聞かれました。そのお答えは、慰安婦問題に関する我が国の立場は、総理が戦後七十年の談話でおっしゃられたこと、それと、両国政府が確認をした日韓合意にある、それ以上、私がつけ加えることはないと。同じようなことを二回繰り返されていて、安倍元総理が外務大臣就任時に河野大臣に話した内容と全く平仄が合っている、こういうことなんですが、これだけ見ると、安倍元総理のお話、事実なのかなというふうに思いますが、河野大臣、いかがですか。
○河野国務大臣 所管外でございます。
○本庄委員 河野大臣、ホームページに、河野談話は内閣の意思だ、これは配付資料の六に書いてあります。歴代内閣は踏襲している、このように書かれております。河野談話は内閣の意思、こういうことで、今のホームページでもまだ書いていらっしゃいますが、よろしいですか、そういう認識で。
○河野国務大臣 所管外でございます。
○本庄委員 河野大臣の基本的な考え方を伺っております。お答えください。
○河野国務大臣 外交は所管外でございます。
○本庄委員 河野大臣の、衆議院議員河野太郎さんの公式ホームページにこのような記載がなされているということは事実ですか。
○河野国務大臣 確認してみないと分かりませんが、過去、載っていたことはあると思います。
○本庄委員 それでは、河野大臣、この安倍元総理回顧録の中に、原発ゼロ封印ということも出てまいります。
先週の二月の十日に、今の政府の話ですが、GX実現に向けた基本方針が閣議決定されました。その内容は、原発を最大限活用する、廃炉原発の建て替えを具体化する、最長六十年だった運転期間を延長する、原発推進に大きくかじを切るものですが、これは、河野大臣、閣僚として署名をされています。
今回も閣僚なので原発ゼロを封印したということでしょうか、それとも、考え方を変えて、原発ゼロから原発推進に考え方を変えられたんでしょうか。この閣議決定に署名をした理由、明確にお答えください。
○河野国務大臣 エネルギー政策は所管外でございます。
○本庄委員 今、所管のことではありません。御署名されていますね、閣僚として。署名されていますね。その署名された理由について伺っております。
○河野国務大臣 政府方針でございますので、署名いたしました。
○本庄委員 つまりは、原発ゼロを封印した、こういうことですか。
○河野国務大臣 エネルギー政策は所管外でございます。
○本庄委員 質疑時間が参りましたので、最後に一問だけ財務大臣にお伺いして終わりたいと思います。
安倍総理回顧録の中で、民主党政権の間違いは多いが、決定的なのは東日本大震災後の増税だ、こういうふうに書いていらっしゃるんですね、震災復興の増税が民主党政権の間違いだったと。
これは、まず第一に、自民党も賛成をしてこの増税は決めたと思います。将来になるべく借金を残さずに、幅広く国民の皆さんから復興支援をしていただく、こういう趣旨だったと思います。これは、自民党も当時賛成している。その上で、この復興財源を事実上防衛費に回す、こういう政策を今取られているわけですね。
大臣、復興増税は間違いだったんでしょうか、お考えを伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 私も被災地の出身でありますが、まさに未曽有の大変な大災害であって、これを早く復興させるということは国民的な一致した考えであったと思いますし、そのためにその財源をしっかり求めなくちゃいけないという判断は正しかったのではないかと思っています。
○本庄委員 ありがとうございます。
所管のデジタルと厚生労働大臣に質問ができなくて、大変申し訳ございませんでした。また改めて、是非お願いしたいと思います。
今日はありがとうございました。