かわら版

かわら版Vol.38「3匹のムジナ」

終盤国会最大の焦点である政治改革。自民党、立憲・国民・有志の会、維新の会がそれぞれ議員立法を提出し、特別委員会で審議が続いています。

裏金問題の当事者である自民党の法案は、骨抜きどころか、抜く骨もないお粗末なものですが、これに小骨が刺さった程度の「修正案」に、公明党、さらには維新の会までもが賛成することになりました。

公明党の山口代表は「同じ穴のムジナと見られたくない」と語っていましたが、ムジナは自民党1匹ではなく、3匹だったようです。大変残念で、情けなく思います。

野党は維新も含めて足並みを揃え、①連座制の導入(議員本人の責任厳格化)、②企業・団体献金の禁止、③政策活動費の廃止または全面公開の3点を特に求めていました。  

いつものスタンドプレーで賛成に転じた維新は、「自民党が丸のみした」とうそぶいていますが、自民党の修正案は①②はゼロ回答、③も極めて中途半端な内容です。

自公維新案に対する立憲民主党の考えをまとめましたので、是非ご覧いただきたいと思います。

月曜日から特別委員会での審議が再開されます。与党は採決を提案してきましたが、とんでもない話です。徹底審議を求めます。

2024年6月1日

 

■「自民・公明・維新の修正案について」

1. 政策活動費については以下の問題があり、実質的に改革になっていない。

〇10年後の領収書公開は長すぎ、かつ、領収書の中身も黒塗りが認められるようであれば、全面開示から遠いものになる。

〇維新案にあった、実効性を持たせるために最も重要な年間の上限額(5千万円)が決まっていない。

〇経過措置の間は今と変わらず、巨額の政策活動費が支出できてしまう。また、具体的な経過期間は定められていない。

〇裏金や脱税の時効は5年であり、10年後に政策活動費が公開されても刑事責任を問えない。

 

2.企業・団体献金、連座制については野党4党1会派の国対委員長の要求に対してゼロ回答。

 

3.立憲民主党が求めた、いわゆる「茂木方式」への対応、政党への外部監査、支出に加えて収入も監査対象にすることなどもゼロ回答。